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2024年定期演奏会概論Ⅱ


※このブログは後編です。先に前編である「2024年定期演奏会概論Ⅰ」を読むことをおすすめします。でも、後編だけ読んでも面白いので先に見なくても大丈夫です。僕面白いので。

 

 






 さてさてついにやってきました定期演奏会当日。舞台に立つ演奏者としても、会計としての事務的な面でも不安を抱えていましたが時間というのは絶えず流れていくものです。常に動き続けている時計の針に背中を刺されているような、そんな感覚もありましたが精神的な支えとなったのはやはりこれまでの練習の日々でしょう。練習量に裏付けされた自信というのは案外覆らないものです。とはいえやはり完全に不安を払拭するのはできませんでした。舞台に立つ者として、中途半端なものは見せられません。そんなことを考えながら当日の朝身支度をしていました。シャワーを浴び、髪の毛もある程度整えて、ピシッとスーツも着てついに準備を整えました。

 そして会場である町田市民ホールに到着。朝9時前の集合は想像よりも寒く、あまりの寒さに髪の毛が青くなるかと思いました。そんな寒空の下でみんなの集合を待っていると、何やらものすごく髪の毛が赤い人がホール近くの横断歩道の向かい側にいました。



「俺くらい髪の毛が赤いなあ」



 なんてことを思っていたのですが、よくよく見てみたらめちゃくちゃvoiceの人間でした。同じサークル内に赤髪の少年が2人誕生した歴史的瞬間です。しかも、定演のステージ上だと両端に赤髪の少年が1人ずついるので、オセロで言ったら壇上の全員が赤髪の少年少女になってしまいました。ステージが8×8の盤面じゃなくてよかったですね。

 そしてそんなこんなで楽器の積み下ろしへ。一階でトラックからリフトに楽器を置き、リフトでステージのある3階まで移動させます。僕は1階で楽器を積み下ろし、リフトで楽器と一緒に3階まで上がって積み下ろしをしていたのですが、乗っていたリフトがせり上がりみたいで、スーツを着ているのも相まって漫才師になったみたいでちょっと嬉しかったですね。僕もあれくらい面白い話ができるようになりたいものです。

 

 楽器を積み下ろした後は本番前最後の合奏へ。実は大型の打楽器(gongなど)を使って合奏するのはこの本番直前の時間がほぼ初めてでした。ただその合奏でも問題なく通りはしたので、これは本番もうまくいきそうだと思っていました。



















 「ただぁ?!!」

 

 おっと、ここで1人賛否中の粗品が登場してしまいました。今日は月曜じゃないのに。なんで登場したかというと、実は今回使ったホールの照明などの演出代をまだお支払いしていなかったんですね。そこでどうしたかというと、当日僕がお金をサークルの口座から下ろして定演係の方々に渡したんですよね。これね、金額が当日まで分からないってことで当日までお金下ろそうにも下ろせなかったんですよ。なので、一旦ホールを抜け出して近くのATMまで爆走してお金を下ろして、みたいなことしてたんですよ。危なかったですよこれ僕ほどのフィジカルがなければドロップアウトしていたでしょうね。10分ほど町田を爆走するスーツを着用した赤髪の少年がいたのです。地元誌なら軽いニュースになってもおかしくありません。ただここは僕の実力が出ました。僕ね、小学校の時学年で1番足速かったんですよ。小学校の代表として日産スタジアムでリレーの選手として走ったこともあります。完全に話が逸れますが、横浜市の方ならわかると思うんですが、なんで小6になったら日産スタジアムに行って謎のダンス踊らされたんですかね?あれは本当になんだったんでしょうか。ガチの地元民しか分からない話をしましたが、この僕の最強のスプリンターの力によってなんとかお金を調達し、ホールの方に照明代など、演出にかかる費用をお支払いしてもらいました。会計の仕事も、これでひと段落。裏で起きていたトラブルも、これで解決しました。

 

 さあついに本番です。やってきてしまいましたこの時間が。2年連続2回目の定期演奏会進出となった今年。ラストイヤーの方々もいらっしゃるということで、いろんな思いを一人一人が抱えていたことでしょう。その思いが今、爆発する!!!!

 

 危うくM-1グランプリが始まってしまうところでした。あぶないあぶない。そして予ベルが鳴り、ついに演奏者としてステージに立ちました。しかしここで計算外の出来事が起きました。なんと僕の友人が僕の真ん前に座っていたのです。一瞬でその顔を見分け、変な緊張を覚えましたが、チューニングの間にその緊張も振り解きなんとか最初の曲の天国の島へ。何事もなかったかのように堂々と振る舞い、1曲目が終了。MCが入り2曲目へ。2曲目の第一組曲は、絶対に失敗できないと前々から思っておりました。だって失敗したら流刑なんですもん。流刑にはなりたくないので、全ての神経を使い第一組曲に臨みました。流刑は回避できたんじゃないでしょうか。第一組曲も終わり、代表挨拶へ。実は代表挨拶で代表が噛むことなくスラスラとあいさつをできたらおかねをあげるという話を裏でしていたのですが、最後の最後で少し噛んでしまい、お金をあげることなく終わりました。おかねをあげることにならなくて良かったです。挨拶、MCも終わり1部最後の曲であるアルメニアン・ダンス・パート1へ。この曲は直前にパート変更などもあり不安でありましたがなんとか最後までやりきり、1部も終了。

 

アンサンブルである2部では、僕は楽屋にこもってずっと3部の確認をしていました。楽屋の中の小さなモニターでステージ上を確認し、3部が不安すぎて1秒でも長くアンサンブルをやっていてほしいと願っていました。しかしそんな時間も流れ過ぎ、ついに3部へ。

 

3部のポップスが始まり、ついに1番の不安要素である自分のティンバレスのパートへ。自分が会計として買ったからという理由だけでやりましたが、こんなに重荷になるとは。こんな負担はデカすぎるにもほどがありましたが、なんだかんだ1曲目の情熱大陸はポップスなのでノリノリで終わりました。そしてMCとして曲についての簡単な紹介をし、2曲目のジャパグラへ。なんでか知らないですが、めちゃくちゃ緊張してガチガチになっちゃったんですよね。いや〜でも、ここのMCで爆笑を取れなかったあたり、僕もまだまだだなと思いました。ホールで笑いを取れたら気持ちいいだろうなあなんて考えながらスタートした4年生ステージのジャパグラも、ノリノリになりながら「この照明でいくらかかってるのかな」とか考えたら意外と緊張もなくなりました。あっという間に3部も最後の曲のレ・ミゼラブルへ。楽譜的にはそんな難しくないものであったので、そこまで緊張もせずリラックスして…


できなかったのがこの男、赤髪の少年。実はこの時考えていたのはアンコールのユーロビート・ディズニー・メドレー。4小節ソロをやる予定だったのですが、中高将棋部の僕にはそんな経験初めてでした。めちゃくちゃ考えて、前の日も直前ですらもず〜っと練習してたのに普通にソロの内容全部忘れたんですよね。マジでヤバいぞと思っており、どうしようどうしようと頭を悩ませていましたがそんなことは関係なく3部の3曲目のレ・ミゼラブルが始まってしまいました。そして何も考える余地もなく曲はどんどん進み、ラストに向かっていくにつれてどんどんユーロビートへの危機感も膨れ上がっていきました。そしてついにユーロビートへ。ただもう忘れたものは仕方ないので、ずっと楽器を叩いてソロの4小節を無理やり終わらせました。ついにユーロビートも終わり、花束も贈呈され、笑顔で4年生の方々もvoiceとしての最後の定期演奏会を終えられました。最後に4年生の方たち1人1人からお話を聞く時間はとても短かったですができるだけ長く長く、この時間が終わってほしくないと思っていました。最初はもはややりたくないというほど、緊張していましたが、終わってみるといい思い出になりました。

今年の定期演奏会は執行代として関わらせていただいたこともあり、昨年よりもかける思いが強くなっていました。今年の定期演奏会の感想としては、

 

本当に良かった。

この一言につきます。本当にみんな笑って終わることができて良かったです。来年も楽しく関わっていきたいですね。定期演奏会をもってvoiceとしての活動も少し抑えめになり、ブログの更新頻度も下がることかもしれません。俺が勝手に関係ないことを書くかもしれませんが。来年度以降もゆる〜く楽しくやっていきたいので、温かく見守ってくださると嬉しいです。

来年もよろしくお願いします。

P.S.現在書き終えた時点で 2024/12/31 20:43でございます。なんとか年内に書き終えられました!!流刑回避です!やったね!!!!