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2019年の定期演奏会 定期演奏会初経験/最後の定演 みんなへの感謝をこめて

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その後選抜高校野球大会が終わった後も、

YouTubeUPされたブラスバンドの動画を

見ながら余韻に浸っていた時に、ふと

こう思った。「敗戦は悔しかったけど、

よく考えたらいろんな応援を見れて

夢のような時間だったな。いっそのこと

自分でも楽器吹けるようになって、自分の

学校の応援だけじゃなくて、いろんな

学校の応援をできるようになったらもっと

楽しめるんじゃないか?」どうすればいいか

わからなかったが、とりあえずTwitter

法政大学、吹奏楽で検索した。そしたら

TOPVoice of windsが出てきた。

「初心者でも大丈夫か分からないけど

多摩キャンパスにあるし入るか。」

人生最速の即決だった。どんな団体で

どんな人がいるか知らなかったが、

初心者OKなら入サーすること決めていた。

失礼な話だが2年生の新学期、アポもなしに

Eggドーム地下1階のVoiceの練習室を開けた。

最初誰がいたのかももう覚えていないけど、

初心者でも大丈夫か聞いたら大丈夫だと

いわれたので、すぐに入りたいと言った。

確か最初に対応してくれたのは先輩の

小池さんと中西さん、銀だったと思う。

知らない間にユーフォを握っていたが、

個人的にはトランペットを吹けるように

なりたいと考えていたので、トランペットを

吹きたいと希望したら吹かせてもらえた。

その後入サー届けを出して、Voice

何なのかもよくわからないまま、初心者と

一緒に練習を始めた。正直な話をすると

指導を通して吹奏楽のいろははしっかり

記憶しているが、無我夢中すぎて

練習のシーンで印象に残っていることが

ほとんどない。ただ、初心者一人一人に

先輩たちがついていることはとても

心強かった。Voiceには初心者がずっと

いなかったこともあって、先輩たちも

一生懸命なのをすごく感じた。

その分この先輩たちのために演奏が上手に

なりたい、早く一緒に演奏したい。そんな

気持ちが初心者の間で共有できていたのは

間違いなかった。

 

自分が初めて参加した演奏会は7月の

納涼ボランティア。曲は「涙そうそう」

だった。隣で先輩と一緒に演奏したが、

正直自分はひどい演奏だった。よくあれを

お客さんに聞かせられたと今でも感じている。

この日からもっと練習に力を入れた。

特に10月の練習合宿の時は朝から晩まで

付きっきりで指導してもらった。この合宿で

だいぶ演奏のコツをつかむことができた。

同時にこの合宿から経験者たちの本気、

Voiceの本気を見たと思う。何人かは死にそう

になりながらサークルに来ていたがその姿は

初心者たちの大きなやる気につながった。

最初の定期演奏会はあっという間だったが、

桐蔭の秋季大会を見た時ぐらい感動した。

Voiceに入って本当によかったと改めて感じる

ことができた。同時にみんなで吹奏楽の

楽しさを知ることができたのが、自分に

とっての財産だと思う。

ただ翌年からはコロナの影響でほんとうに

練習ができず、とてもつらかった。ただ少ない

演奏機会の中でパーカスでの演奏も含めて

すべての演奏に乗ることができた。どの演奏も

自分にとっては宝物だけど、個人的に一番心に

響いて好きだったのは3年の定期演奏会の

「ジャパグラ」、最後の定期演奏会の

「さくらのうた」だった。たぶん新しい旅たち

を連想させるメロディーが定期演奏会の時の

感性に合っていたんだと思う。

吹奏楽を始めて3年になる。定期演奏会も

終わったがこれまで全力で突っ走ってきたから

悲しさやさみしさはない。ただブラバンぐらい

しかまともに聞いてなかった自分が、

クラシックやマーチの演奏をしていて楽しいと

感じるようになるまでになれたのは間違いなく

Voiceのおかげだ。ほとんどおんぶにだっこの

状態でここまで来たから一人一人に感謝の

言葉しか出てこない。Voiceは卒業するけど、

まだ甲子園で桐蔭の演奏するという目標は

達成できていないからこれからも吹奏楽を

続けるつもりだ。ただ一旦一区切りという

形にはなる。これからもVoiceで教わったことを

忘れずに練習し続けていく。もう吹奏楽を

やめるメンバーもいるとは思うけど、

またどこかで先輩、後輩含めて演奏出来たらと

思う。

それまでに自分ももっと上達しなければ。